2007.03.31 Saturday
原点は鉄棒
自分の原点ってなんだろう?
よく何かで有名になった人が「あれが私の原点だった」と
語るのを聞いて、じゃあ私は・・・?と考えていた。
原点がある人は強いなぁ。
私は、何もないなぁ・・・と思っていた。
ところが2年前のあるとき、従姉と叔母から
「リエは何かあると鉄棒しに行ってたよね」と言われて、
はっと、思い出したのだ。
私は鉄棒が大好きだった!
逆上がりなんかはずいぶんはやい時に出来たし、
お腹の辺でくるくるまわるのなんかは、得意中の得意で、
高い鉄棒にするするのぼってくるくるまわり、
スカートがきっちり巻き付いて降りられなくなった事もある。
膝裏でぶら下がって地面に絵を描いたり(サルみたい)
子供のころの写真は、鉄棒にぶら下がってパンツ丸出し、
みたいな写真がたくさんある。
私は鉄棒が大好きだった。
なんでかっていうと、鉄棒の感触と匂いが好きだったのだ!
鉄棒したあと必ず手のひらの匂いをかいでいた。
説明はしにくいけど、なんだか落ち着く匂いだったのだ。
いつの頃からか鉄片を拾いだして、
なぜ私はこんなに鉄が好きなんだろう?それも錆びた鉄・・・
と思っていたけど、従姉の言葉を聞いたとたんに
何十年も抱えてきた問題が解決したように
気持ちがすっきりしたんだ!
私の原点は「鉄棒」と言い切ってしまおう。
その事がこんなに気持ちを安定させるものだったとは。
こんなちっぽけな事でも、
自分のなかで確かに結びつくものがあったと言う安心感。
いかに人は不安定なものかという事の裏返しかもしれない。
みんな拠り所を求めているのだろう。外に内に。
出来れば、自分自身の中にね。
写真は母校の小学校の鉄棒
放課後の夕日の中、鉄と埃の混ざった匂いがよみがえる・・・。